PID制御について書いておきたい

 と、もう長いこと考えている。ずっと考えているのだがなかなか考えが纏まらないし、実務のなかでの新しい気づきが多くて、どんどん深みにハマっていく感じなので、もうとにかくすこしづつでも吐き出したい。

 いま、調べなければならない、と思っていることは
・計装工業会 http://www.keiso.or.jp/ の活動と取り組み
・デジタルPID制御の、演算周期の考え方。アナログPID制御には無かった(無限小だった)存在なので、詳しく説明している文献が少ない。これを調節することによって、完全微分演算時の微分補正のかかり方を調節できることを積極的に利用している場合があったりするようだ。計算機資源が豊富になった現在以降は廃れていく技術だろうとは思うが、ここまで来たのだから勉強しておきたい。




 PID制御って、制御理論としてはもう古典の部類になりつつあるんだけど、汎用性が非常に高いおかげでいろいろな分野で様々な使われ方をしていく過程で、大量の方言を生み出してしまい、もう何が正しいのかさっぱり分からないんだ。

 最重要パラメータである比例帯Pの単位が制御機器によってマチマチ、増やすと訂正が強くかかる機器と、減らすと訂正が強くかかる機器が存在する、という時点でもう訳がわからない。そしてこの事実を知らない計装屋さんが意外と多い。いろいろなメーカーの調節器を混在させて使う経験って、確かに少ないよね。自分がよく使うメーカーのパラメータの設定方法が、普通なんだと思い込んでいる人が多い。

 それぞれのメーカに考え方があって、それをもう何十年も踏襲してきているので、イマサラ標準を定められたからといって変更もできないという状況なのだな、ということを最近ようやく理解したのだけれど、ユーザにとっては分かりにくいことこの上ない。

 そして、アナログの時代から長く使われているからなのか、ひとつの正解!といわれる状況を掴むのが難しいからなのか、明らかに良くないPIDパラメータのまま我慢して運転している現場のなんと多いことか!

 そんなこんなで纏まらずに終わる。